2014年8月6日水曜日

C・クリステンセンほか「イノベーションへの解 実践編」

暑さにやられて、読書のペースが落ちています。という訳で、だいぶ前に読んだ本の読書メモを発掘したものを転記。


S・アンソニー、M・ジョンソン、J・シンフィールド、E・アルトマン、C・クリステンセン(著)、栗原 潔(翻訳) 「イノベーションへの解 実践編」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4798116734/>
ハードカバー: 432ページ
出版社: 翔泳社 (2008/9/19)
言語: 日本語
ISBN-10: 4798116734
ISBN-13: 978-4798116730
発売日: 2008/9/19

[書評] ★★★★☆

優良企業におけるイノベーションが陥りがちな状況を『イノベーションのジレンマ』(Amazon,拙書評)に著し、破壊される側ではなく破壊者側の立場になる方法を『イノベーションへの解』(Amazon,拙書評)に著した、クリステンセン教授の著作。本書は、この破壊者になるために、具体的にどうすればよいのかを書いた本。オビの惹句は、ずばり、『「イノベーションのジレンマ」刊行から10年 ついにジレンマは終わる』(当然、誇張表現ではある)

『イノベーションへの解』のサマリーと具体的な指針を示しているので、即戦向きの内容と言えるだろう(勿論、『イノベーションへの解』を先に読んでおくことが前提だ)

当然のことながら企業の活動は「破壊的イノベーション」よりも「持続的イノベーション」の方が圧倒的に多い。そういう意味で、適用範囲は狭い。だが、ともすれば企業組織の中で潰されがちな「破壊的イノベーション」を芽吹かせ、守り、育てる必要のある立場にある人(R&D部門の管理職や統括役員)にとっては、大変参考になる本だろう。

クリステンセン教授の「破壊的イノベーション」論の研究書や解説書は沢山あるので、本書は必読書とは言えないかもしれない。が、「破壊的イノベーション」論の提唱者本人による著作であり、前著を補強するものでもある。内容は確かだ。

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