2015年3月7日土曜日

中村広治郎「イスラム教入門」

中村広治郎「イスラム教入門」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4004305381/>
新書: 242ページ
出版社: 岩波書店 (1998/1/20)
ISBN-10: 4004305381
ISBN-13: 978-4004305385
発売日: 1998/1/20

[書評] ★★★☆☆

イスラム教(イスラーム)とその文化・文明の解説書。イスラムの概要に軽く触れた後、その教え(教義)について、(新書のボリュームの割にはかなり)詳細に述べる。セム的一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の中でのイスラム教の立ち位置や、その教えの基本的な部分について理解が深まる。最後の章では、第2次大戦後に独立した各イスラム国家が、近代化とイスラムの教えとの矛盾の中でどのような経緯を辿ったかが書かれているが、近代イスラムについては以下の本の方が分かり易いかも知れない。
  • 小杉泰「イスラームとは何か? その宗教・社会・文化」(講談社、1994) (Amazon拙書評)
本書は、文章としての内容は豊富。図表が無いのが難点だが、上記・小杉本の図表をチラ見しながであればスルスルと読める。

イスラム教と言えば、信徒の多い地域はアフリカ~中東~中央アジア~東南アジアと広く、信徒の数は15億人とも言われる(キリスト教に次いで世界第2位)。さらに近年ではイスラム原理主義者たちの事件やISILなど、今ホットなテーマである。本書は15年以上前の本であり、近年の諸問題については言及がないが、これらの事件というレンズを通さず、比較的中立な立場からイスラム教を概観するのに良いかも知れない。上述の小杉本と併せて読むとより理解が深まるだろう。

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